海外旅行に行くと「せっかくの時間を有効活用したい!」と、いつも以上に感じる方もいらっしゃるかと思います。
しかし、ささいなことで時間を消費していないでしょうか。
たとえば台湾だけに限りませんが、電車を乗るために切符を買うのは小さなことですが、意外と手間がかかります。
自動券売機で切符を買おうにも、不慣れで操作に時間がかかって、後ろに人が並んでしまうことはありませんか。
紙幣を入れようとしたら高額紙幣もしくは少額硬貨は利用できず…
せっかく使えるはずの紙幣や硬貨を入れても認識せず、何度も自動券売機の投入口に入れ直すはめに…
自動券売機をあきらめて、駅の有人窓口向かったら既に何人も並んでいることも…
そんな現金だとちょっと厄介な切符の購入を解消してくれるのが、台湾で流通している交通系ICカードです。
このカードを使えば、切符を買わずにタッチするだけで改札を通れます。
それだけではなく提携している店舗であれば、交通系ICカードでお買い物もできるので、海外でクレジットカードをあまり使いたくない方にも安心です。
今回は台湾で流通している交通系ICカードの「悠遊卡(EasyCard)」と「一卡通(iPASS)」について、概要と購入・利用方法を解説します。
台湾で利用できる交通系ICカードの種類について
現在台湾で流通している交通系ICカードは、下記の3種類あります。
- 「悠遊卡(EasyCard)」(台湾北部が発祥)
- 「一卡通(iPASS)」(台湾南部が発祥)
- 「愛金卡2.0(icash2.0)」(セブインイレブン系列の企業が発行元)
写真の右側にある「一卡通」は景品のe-voucherカードのため、チャージも払い戻しもできませんが、
通常の「一卡通」は、「悠遊卡」と同じようにチャージ・払い戻しができます。
「愛金卡(icash2.0)」は他の2つより見る機会が少ないので、今回は「悠遊卡(EasyCard)」と「一卡通(iPASS)」にのみに言及します。
このカードは日本の交通系ICカード「Suica」や「ICOCA」にとても似ています。
「悠遊卡(EasyCard)」が「Suica」、「一卡通(iPASS)」が「ICOCA」にイメージが近いかな、と個人的に思っています。
「2023年5月1日 12:00 〜 2025年6月30日」(日時は台湾時間)の期間限定で、台湾の交通部觀光署が外国人旅行者の呼び込みのために「遊台灣金福氣 Taiwan the LUCKY LAND 」というキャンペーンを開催しています。
一定の条件をクリアしていれば、抽選でNT$5,000の電子マネーがチャージされた交通系IC電子カード(「悠遊卡(EasyCard)」・「一卡通(iPASS)」・「愛金卡2.0(icash2.0)」)などがあたるチャンスがあります。
もし3日間以上台湾に個人旅行される場合は、チェックしてみるといいかなと思います。
「悠遊卡(Easy Card)」と「一卡通(iPASS)」が利用できる場所について
「悠遊卡(Easy Card)」と「一卡通(iPASS])」はどちらも、台湾のほぼすべての公共交通機関で利用できます。
またそれだけではなく、コンビニ・薬局・スーパー・カフェなどの幅広い店舗と提携しているので、ショッピングでも利用できます。
レジを見ると支払い方法が多くの場合明示されていますが、そこに交通系ICカードのマークがあれば利用できます。
また事前に交通系ICカードが利用できる店舗を調べておきたい場合は、公式サイトで確認できます。
悠遊卡(EasyCard) | 一卡通(iPASS) |
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悠遊卡(英語サイト)にアクセス ↓ 上部のメニューにある「Scope of EasyCard Use」をクリック | 一卡通(英語サイト)にアクセス ↓ 上部のメニューにある「Merchants」にカーソルを置いて「Shops」をクリック |
サイトを確認すると、ショップについては「一卡通(iPASS)」よりも、「悠遊卡(EasyCard)」の方が利用できる店舗は多いようです。
「悠遊卡(EasyCard)」と「一卡通(iPASS)」の購入と利用方法
交通系ICカードの「悠遊卡(EasyCard)」と「一卡通(iPASS)」購入して利用するのは、下記のような流れになります。
- (入国時)カードの購入
- (滞在中)カードにチャージ、支払い
- (帰国前)カードの払い戻し、破棄
1. カードの購入
カードは駅のインフォメーションセンター・自動券売機・コンビニ・空港のお土産物屋さんなどで購入できます。
カード本体の価格は、NT$100です。
キーホルダー型など、NT$100以上の値段の交通系ICカードもあります。
2. カードにチャージ、支払い
交通系ICカードの購入時点では、カードの残高は0円のため、別途現金を入金(チャージ)する必要があります。
一例ですが、下記のような場所からチャージできます。
- 駅の自動券売機
- 駅の有人窓口
- コンビニ など
交通系カード購入後の初回チャージをする場合は、有人窓口かコンビニでした方がいいかなと思います。
恐らく空港で両替直後で高額紙幣しか手元にない方がいらっしゃると思うので。
というのは自動券売機だと高額紙幣を扱っていない、もしくは扱っていてもお釣りが出ずに全額が交通系ICカードにチャージされる可能性があるからです。
自動券売機で高額紙幣が全額、交通系ICカードにチャージされたのは、私の知り合いの実話です。
日本と同じ感覚で自動券売機に現金を投入したら、全額チャージされてしまいました。
駅の有人窓口で片言の英語で事情を説明して、余分にチャージした分を現金で返金してもらっていました。
トラブルを極力減らしたいとか、言語に不安がある場合は、有人でのチャージの方が良さそうです。
桃園国際空港から台北市内まで、一人当たり電車で片道NT$150(2024年現在)往復でNT$300かかります。
ハードに公共交通機関を利用したり、交通系ICカードでショッピングする予定がなければ、とりあえずNT$300+NT$100×滞在日数分くらいをチャージしておいて、不足が出たらその都度追加、で問題ないと思います。
チャージが終わったら、交通系ICカードを改札もしくはレジにタッチするだけで支払いが完了します。
3. カードの払い戻し、破棄
交通系ICカードに残高が残っている場合は、駅のサービスカウンターセンターなどに持って行くと、カードの破棄と一緒にチャージ残高の払い戻しができます。
ただしカードの購入から3ヶ月以上経過していて、5回以上利用しているなどの条件を満たしていない場合は、払い戻しにNT$20ほど手数料がかかります。
その他の注意点として、カードの購入時に支払ったNT$100は返金されません。
交通系ICカードの払い戻しは必須ではありませんので、そのままお土産として持ち帰っても問題ありません。
台湾への再訪で交通系ICカードを払い戻しせずに持ち帰れば、再び旅行に来たときにも利用できます。
まとめ 「悠遊卡(EasyCard)」と「一卡通(iPASS)」で快適な旅を
今回は台湾で流通している交通系ICカードの「悠遊卡(EasyCard)」と「一卡通(iPASS)」について、概要と購入・利用方法を解説しました。
- 台湾で利用できる交通系ICカードの種類について
- 「悠遊卡(EasyCard)」と「一卡通(iPASS)」は、日本でいうところの「Suica」や「ICOCA」
- 「悠遊卡(EasyCard)」と「一卡通(iPASS)」が利用できる場所について
- 公共交通機関や提携している店舗で利用できる
- 「悠遊卡(EasyCard)」と「一卡通(iPASS)」の購入と利用方法
- (入国時)カードの購入
- (滞在中)カードにチャージ、支払い
- (帰国前)カードの払い戻し、破棄
これで旅行の手間にかかる時間を節約して、たのしい台湾旅行になりましたら幸いです。